2016年5月17日火曜日

蛇と梯子 Snakes and Ladders

蛇と梯子 Snakes and Ladders

・ワープマスのあるすごろく。他プレイヤーの駒に乗れば一緒に連れて行って貰える。
・必要スペース 普通のテーブル
・すごろくも色々進化している現在では、意外に入手しにくい。

<内容物と準備>

ゲームボード

蛇と梯子 (ボード)

厚紙製で2つ折り。ちょっと歪んでしまっていました。残念。
各マスに1~100の番号が順に振ってあります。
テーブルに広げます。

コマとさいころ

蛇と梯子 (コマとサイコロ)
コインのような形のコマが4つ入ってました。
重ねることができます。一人1つずつ持ちます。
さいころの目は普通に1~6です。

準備完了

蛇と梯子 (準備完了)

ボード外の、あえて言えば「0マス目」に各自のコマを置いたら準備完了。

<遊び方>

すごろくです。
順番にサイコロを振って、出た目の数だけ進みます。

蛇と梯子 (進み方)

100マス目にぴったり止まれたらゴール。

蛇と梯子 (ゴール)

おんぶ

他の駒がいるマスに止まったら、上に駒を重ねます。
そして、下の駒が動く時には、上に乗ってる駒は一緒に連れて行って貰えます。

蛇と梯子のマス

このゲーム最大の特徴というかアイデンティティ。
梯子の下に止まったら、梯子の上まで進むことができます。
逆に、蛇の頭に止まったら、尻尾まで戻されてしまいます。
梯子を下りたり、蛇を上ったりはしません。

機能としてはそれだけですし、実際に蛇と梯子しか描いてないボードもありますが、このボードにはちゃんと可愛らしいイラストがついてます。

では、一通り解説!ここまで細かく解説するサイトがあるだろうか。正に誰得。
イラストを先に出すので、意味を考えてみてはどうでしょう。

蛇と梯子 (ヘビとハシゴのマス)
梯子(4→14):本を読んで賢い子になる。
蛇(16→6):おもちゃを乱暴に扱い壊す。

蛇と梯子 (ヘビとハシゴのマス)
梯子(1→38):優しい子は良い子。スタートしてマス1個しか進めない子を38までつれてってくれる優しさ。
梯子(21→42):親切には愛が返る。

蛇と梯子 (ヘビとハシゴのマス)
梯子(9→31):寛容と愛情
蛇(49→11):怒りは罪・・・と説明書には書いてある。いかにもキリスト教っぽい。

蛇と梯子 (ヘビとハシゴのマス)
蛇(47→26):残酷は罪

蛇と梯子 (ヘビとハシゴのマス)
梯子(51→67): 正直は名誉

蛇と梯子 (ヘビとハシゴのマス)
 蛇(56→53):うぬぼれ者は孤独

蛇と梯子 (ヘビとハシゴのマス)
 梯子(36→44):懺悔と赦し

蛇と梯子 (ヘビとハシゴのマス)
蛇(64→60):不注意は事故の元

蛇と梯子 (ヘビとハシゴのマス)
蛇(62→19):欲張る心が苦しみを生む。・・・意外と仏教に近い価値観。

蛇と梯子 (ヘビとハシゴのマス)
梯子(71→91): 正直者にはご褒美(落としたバッグを拾ってあげている)
蛇(93→73):浪費すれば貧しく

蛇と梯子 (ヘビとハシゴのマス)
蛇(95→75):怠け者はやがて悪人に(勝手にお菓子を食べる)
蛇(98→78):泥棒には天罰
マス目が90台にもなると容赦の無い蛇ラッシュ。

蛇と梯子 (ヘビとハシゴのマス)
梯子(28→84):働き者にはご褒美
蛇(87→24):生意気者には失敗がつきもの
ボード中最も長い蛇と梯子。梯子はともかく、蛇はショック大きすぎる。
ただ、蛇で落ちても4つ先の梯子で復帰できる希望は残されています。

最後はこちら。
蛇と梯子 (ヘビとハシゴのマス)
梯子(80→100):無私の精神で勝利!
さらっとこんな梯子を用意するとは心憎いですね。

<感想😖>

フィリピン人である妻が子供の頃に親しんだというゲーム。
マンカラなど、アナログゲームは彼女の世代ではよく遊ばれていましたが、彼女曰く「最近はデジタルゲームばかりで、子供はトランプやボードゲームでほとんど遊ばない」とのこと。
日本は最近復調の兆しがありますが、基本的にはどこも同じですね。

ゲームの基本的なルールは同じですが、ボードによって材質はもちろん、蛇や梯子の位置、マス目の数は色々で、添えてあるイラストも様々とのこと。
日本ではあまり凝った柄のものを見かけないので、フィリピンにいる義母にお願いして、一つ買って送って貰いました。
蛇と梯子 (Made in the Philippines)
(箱にもしっかり「Made in the Philippines」の文字が!)

大きく進める梯子のマスには花に水をあげるなど「いいこと」をしている絵、戻される蛇のマスには玩具を乱暴に扱うなど「わるいこと」をしている絵が描かれていて、幼児向けの道徳教育の側面があるのかもしれません。

進む向きを数字を見て判断しなくてはならず、娘にとっては意外に難しいというかピンと来ないようでした。マス目の進む方向の線をくの字に曲げるとか、何らかのガイドがあると遊びやすいと思いました。

良くも悪くもクラシカルな双六であり、大胆に戻されたり進んだりするコマがいくつかあって、その時はちょっと盛り上がりますが、基本は淡々と進む感じ。
「一回休み」「特定の目が出るまで進めないマス」「分岐して進む」などイベントの種類が増えている現代の双六と比べると、どうしても見劣りしますね。

ただ、駒が重なると運んで貰える、というのは接戦になりやすい良いルールかなと。
大逆転が起こりうる盤面ですが、やっぱり大差が付くと子供は諦めがちになってしまうので。
ちなみに、このルールは説明書には書かれていましたが、よく遊んでいたはずの妻は知らなかった模様。今回買った「蛇と梯子」特有のルールなのか、他の「蛇と梯子」にもあるルールなのか、よく分かりません。

総論としては、想像通りの程度の展開があって、想像通りの程度の面白さ、といったところです。
雑誌の付録の双六と同じようなものですね。